以上の結果を総合すると、次のようなことがいえるのではないか。
結論その1 「日本の上場企業の社員にとって一流大学とは偏差値63以上、三流大学とは偏差値55以下の大学を指す」
今回の調査ではもうひとつ、上場企業の社員がどんな場面で学歴というものを意識するかもたずねた。出世(昇進、昇格)、昇給、人事異動、ボーナス、合コン、結婚、就職、同窓会などの選択肢を提示して選んでもらったのだが、「とても意識する」「少し意識する」と回答した人がもっとも多かったのは「就職」で67・86%。次いで「昇給」53・46%、「出世」53・95%となっている。それ以外の項目では、学歴を意識する人は半数以下だった。
項目を提示しないフリーアンサーでは、次のような回答があった。
「人脈」「中央官庁や金融機関の人と話すとき」「学歴を気にする人と接するとき」「商談時」
なかには「人生すべて」や「生き方」において学歴を意識すると回答した人もいた。ビジネスの世界には、数は少ないとはいえこういう意識を持つ人がいるわけで、人脈づくりや折衝、商談の場でも一流大学卒のブランドは、それなりにものをいうのである。
こうした回答から見えてくるのは次のような結論が見えてくる。
結論その2 「日本の上場企業に就職し、その後順調に昇格、昇給を重ねていくには、学歴というファクターが少なからず影響する」