池上晴彦●池上内科循環器 クリニック院長
1966年生まれ。筑波大学医学群卒。東京女子医科大学循環器内科入局。国立病院横浜医療センター、東京女子医科大学循環器内科助教、太田総合病院内科・循環器科部長、虎の門病院睡眠センター等を経て2008年池上内科循環器クリニック開業。著書に『3分間診療でも10倍満足する方法─「上手な病院のかかり方」教えます』がある。

 

 

 

富家 孝●医師・ジャーナリスト
1947年生まれ。東京慈恵会医科大学卒。開業医、病院経営、早稲田大学講師等を経て、医療コンサルタントに。現在、新日本プロレスコミッションドクター、医師紹介業「メディカルサポートサービス」営業担当等を務める。著書は『危ないお医者さん』『医者しか知らない危険な話』など60冊以上。

 

図1:病院に行く前につくろう!「予習カード」
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図1:病院に行く前につくろう!「予習カード」

医者も人間。「病気で苦しんでいる人が目の前にいれば、助けたいと思うものです」と池上内科循環器クリニック院長 池上晴彦氏は言う。しかし、その気持ちを萎えさせてしまう患者がいるのは確か。最初から不信感をあらわにして、斜に構えた態度を取るのは問題だ。

医者に親身になって診察してもらうためには、「通常の、人間同士のコミュニケーションを考えればよいのです」と池上氏は話す。相手が医者だからといって、特別に構える必要はない。診察室に入ったときの「こんにちは」という挨拶、笑顔、そしてお互いを尊重する気持ちを伝えることだ。

予約した時間に遅刻したり、ほかの医者の悪口を言ったりするのはもってのほかだろう。「よそで自分の悪口も言われているのではと思う」(医師・ジャーナリスト 富家孝氏)からだ。
また、「肝臓が悪いので点滴してください」など、病名や治療法を決めつける患者は嫌がられる。医者は治療法を決めるのは自分だと思っているため、プライドを傷つけることになる。

藤野氏は、「病気で不安だからといってかっとなり、反抗的な態度を取るのはダメ。損をするのは患者です。患者から人間扱いされない医者が、患者を人間扱いするのは難しい」と指摘する。

「いい医療は、患者と医者の信頼関係から生まれます。名医というのは探すものではなく、患者が育てるもの」(富家氏)なのだ。