面接で落とされる人は、どこがダメなのか。15万人以上にキャリア指導をしてきた佐藤裕氏は「『日本を元気にしたい!』『地元を盛り上げたい!』と話す人は驚くほど多い。まずは、人の役に立つことで『ありがとう』と言われたいという志などは空虚なものだと認識すべきだ」という——。
※本稿は、佐藤裕『新しい就活 自己分析はやめる! 15万人にキャリア指導してきたプロが伝授する内定獲得メソッド』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。
「会社で活躍する」イメージが持てるか
「アメリカに1年間留学して、TOEICのスコアが600から900になりました!」
面接で、このようなアピールをしてくる学生がいます。
きっと、多くの就活生にとって、こうしたことは面接でのアピール材料になると考えているのでしょう。
ですが、これで内定をもらえると思ったら大間違い!
なぜなら、私たち面接官にとってたとえTOEICのスコアが600から900になったとしても、その人が「この会社で活躍できるかどうか」というイメージを持てるかどうかで採用を判断しているからです。
つまり、仮にTOEICのスコアがよくても、社会で活躍できるイメージを持てなければ、内定を出すことはありません。
私たち面接官が本当に知りたいこととは、その人がアメリカ留学の1年間でどんなことを経験して、どんな知識や価値観が生まれ、どんな力を身につけたかどうかなのです。
ここがしっかりと可視化されていて、それがその人のポケットに入っているかどうかが見えると、私たち面接官はその人に興味を抱くわけです。