「記録」を使いこなすテクニックを紹介

メンタリストDaiGo『記録の力』(実務教育出版)

第3位は『記録の力』。2020年に入り、新年の抱負を掲げた方も多いはず。それを現実にできるかどうかは、「記録」にかかっています。

本書によれば、アインシュタインやニュートンといった過去の偉人も、あらゆるデータを書き残す「記録魔」でした。この誰もが行っている「記録」を、最大限に使いこなすためのテクニックを紹介する本です。

著者であるメンタリストDaiGo氏も、10数年にわたって記録を続けており、その数は数万にものぼるといいます。年間12冊以上の書籍をコンスタントに出版できているのも、普段から膨大な「記録」をため込んでいるおかげだとか。

「悩みはあるけど、どうやって解決すればいいのかわからない」という人はもちろん、普段メモやノートを目標達成のツールとして使っている人も、学ぶところが多い一冊です。本書のテクニックを実践し、「人生を変える」かもしれない「記録の力」を味わってみてください。

人を動かしたければ、脳の機能を知るといい

ターリ・シャーロット『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』(白揚社)

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。

まず取り上げたいのが第7位『事実はなぜ人の意見を変えられないのか』。本書は膨大な実験や神経科学のデータを用いて、それまで有効だと信じられてきた方法が、実際は役に立っていないことを次々と明かしていきます。読み進めていくうちに、自分が普段何気なくとっている行動を根本から疑いたくなったり、自分のとっていた行動の愚かさにハッとさせられたりすることでしょう。

また、どういった脳の機能が人の行動に影響を及ぼしているのかも、本書を読むとよくわかるようになります。そこにあるのは、脳の機能に沿った行動をするか、反した行動をするかで、人の意見や反応は変わるというシンプルな結論です。

「正論」を掲げるだけでは、人を変えることはできません。本書はいわば人間の設計図。人の動かし方を知りたいとき、そして自分がどう動いているのかを知りたいとき、かならずやあなたの力になってくれる一冊です。