「ライバルに負けるものか」選手たちが走りながら考えていること

▼ネタ8 元埼玉栄のもうひとりのキーマンは東海大の主将
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前述した出雲駅伝の駒大と國學院大の元埼玉栄選手による“頂上対決”を複雑な心境で眺めていたのが、東海大の主将・館澤亨次だ。彼も埼玉栄出身。当時はチームの主将であり、エースだった。

館澤は東海大の1年時から学生駅伝で大活躍。2年時から本格参入した1500mでは、17・18年と日本選手権を連覇している。今季は春先から不調が続いていたが、8月上旬のMRI検査で「恥骨結合炎」が判明。治療に専念するために、出雲駅伝は欠場した。テレビ画面に映し出された元チームメイトの争いに大きな刺激を受けた。

「自分はメンバーにも入っていない状況で、あれだけ熱い戦いをやられた。何もできないもどかしさがありましたし、あのふたりと戦いたいという思いが強くなりましたね。(中村)大聖と土方(英和)は自分にとってのライバルです。僕は高校時代もキャプテンだったので、負けるわけにはいきません。箱根駅伝では総合優勝して、個人としても、同じ区間になったら勝ちたいです」

▼ネタ9 東洋大主将と明大主将はともに学法石川出身

以上、埼玉栄高出身の3人以上に、長い付き合いでライバル関係となるのが東洋大の主将・相澤晃と、明大の主将・阿部弘輝だ。ふたりは福島県須賀川市の出身。中学時代に地元の陸上クラブで競技を始めて、相澤が阿部を誘うかたちで学法石川高に進学した。

競技面では、中学時代は相澤、高校時代は阿部が先行していたが、大学では相澤がリードしている状況だ。今夏のユニバーシアードでは相澤がハーフマラソンで金メダル、阿部が1万mで銀メダルに輝いている。

相澤は学生ナンバー1といわれるほどの実力をつけており、3大駅伝は4大会連続の区間賞&3大会連続の区間新記録。今回は2区で日本人最高記録(1時間6分45秒)の更新をターゲットにしている。一方、阿部は夏に股関節を痛めたため、箱根駅伝予選会と全日本大学駅伝は欠場したが、箱根駅伝にはエントリーされた。絶好調とはいえないが、8位内が獲得できるチームの「シード権」という目標に向かってエースの走りを見せてくれるだろう。