宗教色をなくした「無宗教葬」を行うケースも増えている。寺院との付き合いに煩わしさを感じたり、長男ではないので墓地の継承は考えなくてもいいのであれば、お布施を支払う費用をほかに回したいというのは自然な流れ。
無宗教葬の多くは、読経のかわりに故人の好きだった音楽をかけたり、生前の写真で故人を偲ぶスライドショーを行ったりと、葬儀の型にはまった進行ではなく、故人らしさの表現に重きを置いた内容となっている。
無宗教葬を成功させるポイントは、依頼する葬儀業者が無宗教葬をやり慣れているかどうかに尽きる。仏式葬儀は読経が中心となるため業者も進行しやすいが、無宗教葬はある種のイベント進行となるため、独創性や企画力が求められるからだ。不慣れな業者の進行では、間延びしたり進行が滞ったり、葬儀の体を成さないこともある。希望する場合は、必ず実際の施行事例の写真などを見せてもらい、得意かどうか入念に探ることをお勧めする。