長期休みには、海外旅行へ行きたい。子どもが大きくなってきたから、子供部屋のある大きい家に引っ越したい。駅から遠くて不便だから車がほしい。食費や家賃などの日々の生活費に加え、願望をかなえるにはお金がかかる。MBA・法務博士であるアンドリュー・O・スミス氏は、「お金を使う場面でどういう決断をするかで、お金に苦労する人生を送るかどうかが決まる」という――。(第1回/全2回)

※本稿はアンドリュー・O・スミス『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

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欲しいものを手に入れるには

買いたいもの、行きたい場所、やりたいことのリストを作ろうと言われたら、10項目や20項目ぐらいはすぐに思いつくだろう。ほしいものを考えるのは簡単だ。しかし、それを手に入れる具体的な方法となると、そんなにすぐには思いつかない。ここで、次の質問について考えてみよう。

あなたは高校生で、ダンスパーティに着ていくために新しいドレスを買いたいと思っている。そのお金はどうしよう?

あなたは大学生で、卒業後に友達とキャンプ旅行に行きたいと思っている。費用はどれくらいなのか? そのお金をどうするのか? あなたは社会人になりたてだ。まだ両親の家に暮らしているが、そろそろアパートを借りてひとり暮らしがしたくなった。ひとり暮らしには何が必要なのだろう?

何かほしいものがあるのなら、「お金についての計画を立てる」ことが役に立つ。人生ではお金についての計画が必要になる状況がたくさんあり、あなたもこれから実際に経験していくことになるだろう。ここであげたみっつの例よりもずっと複雑な状況だ。たとえば、家を買う、子どもを育てる、転職する――どれも大きな決断であり、人生とお金に大きな影響を与える。