金融リテラシーについて学ぼうという機運が高まっているにもかかわらず、個人の資産運用に関する良書はなかなか見つからない。それもそのはずで、金銭教育の歴史はまだ浅く、個人向けの理論や概念がわかりやすく体系化されていないからだ。
そこでヒントになるのは年金運用を行う機関投資家の投資テクニックである。例えば、リスクを抑えつつ可能な限り高いリターンの獲得を長期的に目指すような運用計画の検討手法は、年金運用では常識とされるが、個人の資産運用においても大いに役立つ。インデックス運用を中核に据えるパッシブコアの運用手法や、定期的リバランスによる合理的な利益確定手法なども個人にとって極めて有用だ。
大多数の個人投資家は個別銘柄分析やチャート解析、売買タイミングの検討に夢中になるが、実はこうしたテクニックは資産運用に関する金融リテラシーとして優先順位は低い。それよりも、運用計画の立案、資産配分の決定が、運用結果に与える影響が大きいことを学ぶべきだ。
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