いずれも不採算店の大量閉鎖が続く

ジーンズメイトの19年3月期単独決算は、売上高が85億円(前期は97億円)、営業損益は9100万円の黒字(同6億900万円の赤字)、最終損益は1900万円の黒字(同7億8900万円の赤字)だった。なお、18年3月期に決算の締め日を2月20日から3月31日に変更している。18年3月期まで営業赤字が3期連続、最終赤字は10期連続と苦しい状況が続いていたので黒字転換したことは喜ばしいことだが、とはいえ、黒字幅はわずかで手放しでは喜べないだろう。

大手ジーンズ量販店各社の売上減少の背景にあるのは、不採算店の大量閉鎖だ。

ライトオンは店舗数の減少が続いている。15年8月期末には516店を展開していたが、その後は減少し、19年8月期末には473店まで減った。

写真=ライトオンプレスリリースより
「浦添パルコ店」の店頭に設置されているデニムシーサー。高さは約170cmで、2体で約100本のジーンズを用いたという。

マックハウスは09年2月期末時点で567店を展開。以降、減少が続き、19年2月期末は398店に減った。

ジーンズメイトは12年2月期末に117店を展開していたが、19年3月期末には76店と、二桁に落ち込んでいる。

ジーンズがファッションの中核アイテムだった頃

大量閉鎖の理由は3社とも共通している。ジーンズが売れなくなったからだ。その理由としては、「ジーンズの低価格化」と「若者のジーンズ離れ」という2点が挙げられる。

かつてジーンズはファッションの中核アイテムとして君臨し、量販店の主力商品として売り上げを大きく牽引する存在だった。

ジーンズ文化の最盛期は1980年代だろう。ケミカルウォッシュなどさまざまなタイプの商品が発売され、若者を中心に人気を博した。日本ジーンズ協議会が主催するジーンズが似合う著名人を表彰する「べストジーニスト」が始まったのが84年で、この頃から業界を挙げたジーンズ普及の取り組みが始まった。

90年代もヴィンテージジーンズがブームになるなど、盛り上がりを見せた。同時に、「リーバイス」や「エドウィン」など高価格のジーンズを販売するライトオンなど大手ジーンズ量販店が一大勢力を築いていったのもこの頃だ。