オーガニックに続く食の世界の注目ワードといえば“熟成”だろう。肉類はもとより、最近では、本来、鮮度が第一と思われていた鮨や蕎麦の世界にまで熟成の波が押し寄せているというから驚きだ。

例えば、神田の蕎麦店「眠庵」。2004年開店の同店では、4~5年前から徐々に熟成させた蕎麦の実を挽いて打ち始め、現在では、2年からなんと6年も寝かしたものを打つこともしばしばだ。

「保存用パックや冷蔵庫の機能が向上し、蕎麦の長期熟成が可能になった。上質の蕎麦は、時が経つほどに甘味や風味が増してくるものなんですよ」

(矢幡英文=撮影)