広大な乗り放題エリアは、秋田県南部から長野県中部にまたがります。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/MasaoTaira)

連続する2日間乗り放題と聞くだけでお得感がありますが、このパスが最も活躍するのが新幹線。東北甲信越方面に行く場合です。

以降、運賃改定後の料金で話を進めていきますが、週末パスは1枚8880円。目的地への乗車券が片道4440円より高い場合、パスを使ったほうがお得になります。

たとえば、週末に1泊2日で仙台に行くとしましょう。東京~仙台までの乗車券は片道6050円、往復で1万2100円です。これを週末パスでまかなえば、3220円お得になります。新幹線の指定席特急券は往復で1万80円。乗車券と特急券合わせて2万2180円のところ、1万8960円で利用できます(はやぶさ号等以外利用の場合)。

同じように、東京からの乗車で得になる着駅は、東北新幹線の福島~くりこま高原、山形新幹線の米沢~新庄、上越新幹線の長岡~新潟、長野新幹線の上越妙高・飯山になります。

このなかで最もお得になるのは、山形新幹線の新庄駅。往復で5420円お得になります。4人家族で考えると、2万円以上お得になるので、利用しない手はありませんよね。

新幹線はエリア内しかお得にならない、と諦めるのは時期尚早です。エリアからはみ出ても、乗り越し分を精算すればお得になる場合があります。

例として東京~盛岡が挙げられます。東北新幹線はくりこま高原までがフリーエリアなので、くりこま高原~盛岡の乗り越し分を支払えばOK。週末パスに加えて往復3960円ちょい足しすれば、往復乗車券1万7160円と比べて4320円のお得になります。

週末パスのようなお得なきっぷはJRだけでなく、私鉄各社も発売しています。旅行の行き先が決まったら、該当エリアでお得なきっぷが発売されていないか検索するのがいいでしょう。

京都、金沢に行くなら、一筆書きの裏ワザ

JRの乗車券は乗車する距離が長くなるほど、運賃は安くなるように設定されています。これを利用して、おすすめしたいのが、一筆書きできっぷを買う方法です。

単純に目的地まで往復きっぷを買うのではなく、一筆書きできっぷを買えば、複数エリアを周遊しながらお得に旅を楽しめます。

北陸エリアの人気が高まっていますが、たとえば金沢に行くのにも、東京からの往復きっぷを買うのではなく、ルートを西にとり名古屋、京都府の山科を経由して金沢へ、帰りは長野を経由して東京に帰ってくる。

実はこの、日本列島をぐるりと一筆書きをするルートのほうが、運賃が安くなります。