究極の「文武両道」ランナーの“メダル獲得大作戦”とは

今回のMGCでは2時間25分15秒で優勝した前田に4分近い大差をつけられた。東京五輪の代表内定はゲットしたが、本人は納得していない。

「今回はマラソンの怖さを知りました。これまでにない緊張感を味わいましたし、今は前腿にかなり疲労がある状態です。後半はペースが上がらず、最後の10kmは長く感じましたね。今日の結果では(東京五輪は)戦えない。気が引き締まる思いです」

日本郵政グループの高橋昌彦監督は、鈴木のことを、「積極的なレースをしますが、練習では慎重なタイプなんです」と表現する。MGCでは想定以上のハイペースになり、そこまでのトレーニングができていなかったという。

鈴木は「東京五輪に向けてまだまだレベルアップできる余地は残っている」と話す。

「今回は継続して練習ができたことは収穫だったんですけど、質という部分ではもっと上げていけると思います。今回の苦しさを忘れずに、必ず結果を残すんだという強い気持ちを持ってやっていきたいです」

写真=iStock.com/MishaBeliy
※写真はイメージです

MGC後、鈴木は東京五輪の具体的な目標は口にしていない。来夏に向けて、どのように考えているのか。究極の「文武両道」を体現する女子ランナーの“メダル獲得大作戦”を期待せずにはいられない。

【関連記事】
なぜ陸上のスーパー女子高生は消えるのか
張本勲氏の"非科学的"な「喝!」こそ喝だ
スシローと差「くら寿司」一人負けの理由
アラフォー女性が「私たちだけ辛酸」と話すワケ