ZOZOの前澤友作社長、ファーストリテイリングの柳井正社長など、アートを嗜む有名経営者は少なくない。なぜなのか。ストライプインターナショナルの石川康晴社長は「売り上げ1兆円の企業の社長でも、アートにまったく関心がないと、海外ではグローバルに通用する人とは見られない」と指摘する――。

※本稿は、石川康晴箸『学びなおす力 新時代を勝ち抜く「理論とアート」』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

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アートがクリエイティブ力を高める

ビジネスパーソンにとって、新規事業の立ち上げや、既存の枠組みを大胆に変える際に必要なのが「クリエイティブ力(創造力)」です。

では、クリエイティブ力を強化する方法はあるのでしょうか。私はそれが、「芸術(アート)」だと考えています。ビジネスパーソンこそ、アートに触れるべきです。

MBAで学ぶフレームワークというロジックでは太刀打ちできない事態に直面したとき、アートを通じて得られるクリエイティブ力や教養は、必ず助けになります。ロジックも必要ですが、クリエイティブ力も同じように大事なのです。

私は社会人になってからMBAで「学びなおし」をしましたが、できればビジネスで必要なロジックは、社会人になる前に学び終わっておく。そして社会人になってからは、たまにカンファレンスやビジネススクールに顔を出し、定期的にロジックをブラッシュアップして、残りの時間は創造力の鍛錬に費やす、というのが理想でしょう。