会社から人が去ることはリスクではない

撮影=今井 悠資
早稲田大学大学院教授の入山章栄氏(写真左)

【入山】「これからますます流動化することは間違いない。“複業者”が増え、企業の外とか中がなくなってくる。そうすると企業の境界がぼやけてきて、法人ではなく、ミッションやビジョンに共感する人が集まったコミュニティになってくると考えています。共感しているうちは参画するし、共感しなくなったらいる必要はないみたいな関係になるんじゃないかなと思います」

【原田】「割合として“複業者”が増えるとしても、全員そうなるわけではないと思っています。一つの会社に所属している人もいれば“複業者”もいる、そういう多様な時代になると思っています。われわれが「外に行って(大企業に)戻る」というレンタル移籍という仕組みになぜ取り組んでいるかというと、大企業の変革のカギだと考えているから。というのも、大企業の経営資源にアクセスする時に、外から変革者が入っても元から中にいる人は簡単に変われない。そういう意味でも、中にいる人を変えるという仕組みにも意義があると思っています。

それに、大企業の人はちゃんとした研修を受けていて、ちゃんとしたビジネスを見てきている。僕は新卒でベンチャーに入ったので、よりそれを感じます。そういう下地を作る大企業の文化はすごいと思うし、人を育てる仕組みは継承していくべきだと思います」

【篠田】「会社から人が去っていくことをリスクとは思わないでほしい。むしろ、自社にいい人が来るチャンス。会社に余白をつくる動きだと捉えてみると、景色が変わると思う」

【畑中】「企業の中核を担われている方々だと、どうしても課題ばかりに目がいってしまうと思います。でも、みなさんには是非、明るい未来を語ってほしいと思っています」

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(文・構成=小林 こず恵)