日本はアジアにおけるもっとも重要な同盟関係

――中国の全体主義的体制に日米が協力して対抗するべきか。

非常に重要なポイントだ。これはFTA交渉を進める理由でもある。貿易交渉は価値観を共有し、価値観を新たに付与するプロセスでもある。インド太平洋地域について互いに議論を重ねることによって、自由主義・民主主義のビジョンの原則を構築するべきだ。そして、それは米中交渉をより良いものにしていくうえでも重要である。日本はアジアにおけるもっとも重要な同盟関係にあり、日本との交渉を進展させることは、米国がインド太平洋地域に完全に関与していくことを象徴する。American First(米国第一)はAmerican Alone(米国の孤立)でなく、われわれは同盟国を必要としている。

――安倍晋三首相に対する評価は。

安倍首相は用意周到で戦略的な人物であり、外交政策に関して豊富な経験を持った政治家だ。また、日本の首相として選挙を通じて安定した政権基盤を構築していることを評価している。トランプ大統領と安倍首相は良好な関係を有しており、トランプ大統領の19年5月の訪日では多くのことが両者の間で議論されることになるだろう。また、トップの関係だけでなくシンクタンク同士などの意見交換も積極的に行っていくことが重要である。

(写真=ヘリテージ財団、時事通信フォト)
【関連記事】
署名集めサイト"捨てアド"で水増し投票可
北朝鮮の増長をゆるす韓国外交の意味不明
連敗でピンチの安倍首相が解散を狙うワケ
"データより感情"で勝つ韓国外交のずるさ
米国とロシアを手玉に取る金正恩の捨て身