無人キャッシュレス店舗で“いじわる”してみた
2018年10月1日発売の“週刊ポスト”にて、経済ジャーナリストの鳥越俊太郎氏がキャッシュレス経済の利便性を認めつつも「お金を使った感覚に乏しく、つい使いすぎる恐れがあるうえに、レジでお釣りを渡す際に会話があったほうが生活は明るくなる」とコメントしていました。
しかし、お金を使う感覚が乏しいことが原因の1つであるカード破産は、スマホ決済が普及する前からありますし、コンビニではマニュアル以上の会話はありません。新しいものを取り入れずにいることは、逆に多くの機会を逃すことになりかねません。
現在赤羽駅でテスト運営が行われている無人店舗などは、その典型でしょう。この無人店舗はサインポスト社のAIによる無人決済システムを導入しており、店舗内にあるカメラが人物と商品を認識し、手に取った商品を自動でカウント。レジに立つと手に取った商品が自動でリストアップされ、支払いまで完全無人で行えるシステム。支払いも交通系ICカード限定となっており、従来店舗よりもスムーズな購入が行えるそうです。
私もこの無人店舗を体験してみます。支払いに使うのはモバイルSuica。チャージ元を還元率2%のデビットカード“Kyash Visa”に設定し、Kyashのチャージ元をジャックスが発行する最大還元率1.575%の“日本盲導犬協会カード”に設定すれば、合計3.575%の還元率となり、無駄なく買い物ができます。
気になるのは、無人店舗運営のキモとなるAIの精度。手に取った商品が正しくカウントされなかったり、自分と他のお客さんの会計が交じってしまえばトラブルは避けられず、通常のコンビニよりも不便となってしまいます。
そこで今回は常識の範囲内でAIが判断ミスを起こしそうな行動を店内で取り、本当に無人店舗がスムーズに運営できるのかをテストしました。