空気も読めるけど自分の意見も言える子に

日本で育った女の子は、好むと好まざるとにかかわらず「場の空気が読める」という能力をすでに身につけています。場の空気を和ませることができるのは、この能力があるからです。

この非常に高いコミュニケーションスキルに加えて、「自己主張」という能力を手に入れることができれば、どこに出ても、国際社会の中であっても活躍することができると私は考えています。世界会議で各国の主張に配慮しながらも、日本の意見をしっかりと発言する。そんな未来の姿が、今目の前でがんばっている生徒たちの向こうに見えてくるのです。

吉野明(よしの・あきら)
私立鴎友学園女子中学高等学校名誉校長。
東京三鷹生まれ。一橋大学社会学部を卒業し、鴎友学園の社会科の教師となる。以来、44年間、女子教育に邁進。鴎友学園における高校3年生時点での文系・理系選択者はほぼ半々という、女子校の中では極めて高い理系選択率を実現。女子の発達段階に合わせて考えられたプログラムなどにより、女子生徒の「自己肯定感」を高め、“女子が伸びる”学校として評価されている。
(写真=iStock.com)
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