政府は消費税増税による財源の一部を用い、子供や子育て支援にお金をかけようとしています。2019年10月からすべての3~5歳児と、住民税非課税世帯の0~2歳児について、幼児教育・保育の費用を無償化する予定です。認可外の保育施設も一部対象になります。
また、私立高校の授業料に関しては、年収590万円未満の世帯を対象に2020年度までに全国で実質無償化されます。大学生向け給付型奨学金は住民税非課税世帯で高い成績を収めるなどして高校から推薦を受けた学生を対象に、月額2万~4万円を支給し返済は不要にします。
「経済力のない家の子」はまだまだ教育を受けづらい
しかし、まだ十分だとは言えないでしょう。親に経済力がないと、子どもが十分な教育を受けづらい状況は、これらによって大幅に改善されるというわけではありません。
そんな中、祖父母らが孫らに教育資金の一括贈与をした場合の「贈与税の非課税措置」について、文部科学省が平成31年度税制改正要望で、恒久化を求める方針であることが、2018年8月27日に判明しました。国が教育費などの政策的な支出に大きな予算を割けない状況下で、お金を持っている祖父母から孫への教育投資を促そうという流れなのでしょう。そうなると富裕層は孫の教育にお金をかけるでしょう。ですが、当然かけられない家庭も多いので、日本でもますます教育格差が広がりそうです。
早い時期からライフプランをデザインする必要性
シンガポールにいると、中華系などは特にライフプランを早期からデザインしている人が多く、将来子供にかかる教育費の総額や老後資金なども一般の人でもハッキリと言うことができます。