通訳案内士は「通訳」しない

2018年1月から通訳案内業務が自由化されたことをご存じだろうか。これまで有償の通訳案内業務は、「業務独占資格」である通訳案内士にのみ許されていた。しかし法律が改正されて、通訳案内士は「名称独占資格」になった。

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名称独占資格とは、有資格者しかその名称を使えないが、業務は独占できない資格のこと。つまり改正後の現在は、通訳案内士と名乗らなければ誰でもお金を取って通訳案内ができる。そう聞いて、「そもそも通訳に資格が必要だったの?」と驚いた人もいるだろう。しかし、この疑問には一部誤解がある。通訳案内士は通訳という名前がついているものの、通訳と関係のない資格だからだ。旅行業界に詳しい三浦雅生弁護士は次のように説明する。

「外国人観光客をお寺に案内するとしましょう。住職が話した内容を外国語に通訳するときに資格は不要です。資格が必要だったのは、ガイド本人が自分の知識を外国語で説明をするとき。つまり通訳案内士は外国語ガイドのことだと思えばいい」