環境の歪みを放置してきた教員にも責任がある

早大は一連の問題に関して、ホームページで次のように述べた。

「このたび、深刻なハラスメント行為が発生したことは誠に遺憾であり、本件に関し直接ご迷惑をおかけした申立人およびその関係者はもちろん、授業などにおいて少なからず影響を受けた学生の皆様に深くお詫び申し上げます。本学といたしましてはこの事案を真摯に受け止め、ハラスメントに関する啓発活動をさらに徹底するとともに、再発防止に向けた取り組みを一層強化してまいります」

一方、被害を受けた女性は「問題の根深さを痛感しています」と話す。

「セクハラ被害が報道されてから、同じような被害についての情報が私のもとに伝わってくるようになりました。大学におけるハラスメントをこれほどまでに深刻化させたのは、渡部氏のように権力を利用して勝手気ままに振る舞う教員の存在だけでなく、そういう行為を把握していながら、われ関せずと見て見ぬふりをし、環境の歪みを放置してきた教員・関係者たちにも責任があるのではないでしょうか」

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