8月6日まで早稲田大学の関係者に限って署名を募集
声明は7月23日に「早稲田大学で教育・研究に携わる有志」がブログで発表した。呼びかけ人は文学学術院の岡部耕典教授や豊田真穂教授など7人。8月6日まで(※)専任教員・非常勤講師・研究員など早稲田大学の関係者に限って署名を募っており、7月24日現在で文学学術院の石岡良治准教授やチェン・ドミニク准教授など25人が賛同している。合計ですでに32人の教員が名を連ねていることになる。
※初出時、「8月8日まで」としていましたが、「8月6日まで」の誤りでした。訂正します。(7月25日23時追記)
声明文では、冒頭で「ハラスメントの申し立てに対し大学側が適切な対応をせず、被害女性、そして相談を受けた女性教員を追いつめたとする報道の指摘については、一同強い衝撃を受けております」と説明。その上で「この事実に真摯に向き合い、二度とこのような事態を引き起こさないために」と、以下の4点を早大に対して求めた。
・被害者の意志を尊重した被害回復
・セクハラ再発防止の具体的な行動計画の策定と遂行
・学生全般の不安解消のための取り組み
「教授らによる声明文は心強い」
プレジデントオンラインは、賛同署名をブログで募ることになった経緯について、呼びかけ人の一人である岡部耕典教授に聞いたところ、「一連の報道には敬意を払っているが、今後の対応については他の人と話し合いをするため、コメントは控える」との回答だった。
ハラスメントの被害にあった元大学院生の女性は「教授らによる声明文は心強いです。学内からこのような動きが出たことをとてもうれしく思います。本当にありがたく感じます」とコメントしている。
また女性は渡部教授から、報道後、弁護士を通じて「謝罪をしたい」との申し入れがあったことを明らかにした。
女性側は6月27日付けで「渡部教授は『過度な求愛』などとという言葉で事実関係を曖昧にしようとしており、一時の感情表現の誤りというレベルの問題として捉えているようだが、こちらは優位的地位、継続的関係を利用した悪質なセクハラ行為と認識している。事実関係を曖昧にしたたままの謝罪では意味がない。また、ほかにも被害があった学生がいたと聞いている。そもそも、教育者としてのモラルや資質が根本的に問われる事態であり、責任は個人に対する謝罪で済む問題ではない。こうした点について、真摯に受け止め、お答えいただけることが、協議の前提と考えている」といった旨を書面で伝えた。その後、渡部氏からの連絡はないという。