ただし、今は生徒よりも講師の確保を目的としたM&Aが目立ちます。
日本の語学教室市場は女性受講者の割合が高く、英語を母国語とするネーティブスピーカーで比較的若い白人男性講師に人気が集中し、そのためもあって人材マーケットでは条件に合う講師が払底しているのです。
大手に限らず、毎年イギリスの新聞に求人広告を出し、渡航費を負担して日本のマンションに住まわせたり、英語圏の日本語学校と提携して日本語を学んだ外国人をリクルートするなど、経営努力を惜しまぬ中小業者もあります。こうしたところは一授業あたりの単価が高く、経営も多くは順調です。差別化の努力を怠る教室は価格競争に巻き込まれ、経営不振の事業者も少なくありません。
一般ユーザーが英会話教室のレベルを知るためには、教室に行って見学し、どんな講師がいるのかを見ることです。本国で教員免許を取っているかどうかがポイント。講師の質を見ればその英会話教室全体のおおよそのレベルはわかるし、M&Aにおける事業価値の評価も分かれます。
英会話教室事業を売却する側の理由は様々です。中小の場合、零細の例にもれず、経営者の引退が売却理由の中で大きな割合を占めています。