「逆カレンダー」で、無駄な時間が一目瞭然
カリフォルニア州には2年制の大学(コミカレ)で必要な成績を取得すれば、UCバークレーのような4年制大学に編入できる仕組みがある。鈴木さんは英語力アップのため、まず現地の語学学校に入学する。
留学時の英語レベルは最低。語彙力も低いし、文法も滅茶苦茶で、周りの人が何を言っているのかわかりません。とにかく必死で単語を覚え、例文を読みまくり、何とか第一関門のコミカレへの編入をクリアしました。勉強法は自分で工夫して編み出しました。一日14時間以上を勉強に充てましたが、予定通りにいきません。思いついたのが、授業と就寝時間を先に書き、一日の行動後に、時間をどう使ったか記入する「逆カレンダー」です。過去の出来事をグーグルカレンダーに記録し、色分けして「見える化」しました。すると無駄な時間が一目瞭然。自分の行動を把握し、生活と学習時間をチューニングするのにとても役立ちました。
加えて、覚えたことは20分後に42%忘れ、1日経てば74%忘れる、という「忘却曲線」の図をネットで発見。時間を置いて記憶を呼び起こすのが効果的だと気づき、1ページ覚えて20分後、1時間後に復習する暗記法を続けました。
リスニングは、ポッドキャストでABCニュースを聞いて早口のアナウンサーのしゃべりを真似て練習。ネットの動画TED(アイデアの拡散と共有をテーマにしたスピーチフォーラム)で字幕を見ながら音読したり、使えそうなフレーズを覚えて使ったりしました。ライティングは、バークレーの現役学生が家庭教師になって添削してくれました。1年半くらい経つとネーティブの話が理解できて、彼らと交流できるようになりました。彼らは何でも「Why?」と聞いてくるし、こちらも「Because」で答えなきゃなりません。随分と鍛えられました。