大切な老後資金を守り、増やすためにはどうすればいいのか。「プレジデント」(2018年4月2日号)では、だれもが直面する「悩ましすぎる10大テーマ」について、Q&A形式で識者に聞いた。第4回は「有利なのは、退職一時金か、企業年金か」――。

退職金は「一時金で受け取り、税控除を使う」のが一般的

長年働いてきた自分への「ご褒美」ともいえる退職金。その受け取り方法は、大きく分けて、退職時に一括でもらう「退職一時金」と、一定期間もしくは生涯にわたってもらう「企業年金」がある。

写真=iStock.com/yacobchuk

一時金のメリットは、何といっても大きな税制優遇があることだ。退職所得控除(非課税枠)は、勤続年数が20年以下の場合は「40万円×勤続年数」、20年超は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」の計算方法で算出される。たとえ非課税枠を超えても、課税の対象になるのは超えた分の2分の1だ。