日系では商社が人気だが「いずれ転職」

ランキングでは外資系コンサルティング企業に加え、P&Gジャパンが9位、ユニリーバ・ジャパンが27位と外資系メーカーの人気の高さも目をひく。マーケティングやロジカルシンキング文化で有名なP&Gは、企業方針に「リーダーシップ」「オーナーシップ」「勝利への情熱」を掲げ、若手にも裁量権を持たせるなどして自己成長の機会を与えている。こうした社風も東大・京大生には魅力に映っているのだろう。

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日系企業のなかで人気が高いのは商社だ。特に五大商社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)への人気は今も健在。「商社人気の背景には『学生のグローバル思考』『高い給料水準』があります」(北野氏)。近年、三菱商事は採用ランキングで圧倒的な人気を誇り、五大商社のなかでは常に1位をキープしている。ここ2~3年で変化があったのは、伊藤忠商事が三井物産を大きく引き離し、業界2番手として認識されるようになってきたことだ。「好調な業績と、それにともなう高いボーナスが、学生には魅力に映っています」(北野氏)。

ただし、その序列は関東と関西とでは異なることもあるという。住友商事のある若手社員は、こう明かす。「住友商事はもともと大阪で創業した会社のため、関西では五大商社のなかでも特に信頼感がある。住友商事に入社すると、家族や親戚に伝えたときには大変喜ばれました」。

注目すべきは、学生が日系の大手企業を志望する理由が、一昔前とは変化していることだ。親世代なら、大手企業に入れば老後まで安心と考えていたはず。しかし、近年は定年まで働くつもりで入社する学生と、2~3年で転職や独立することを前提にしている学生とに二極化しているのである。しかも後者のほうが増えてきており「大手企業に入るのは、次にステップを踏むためのファーストキャリアとして捉えているか、あるいは、特にやりたいことが現時点では見つかっていないので、可能性を最大化するため、と考えているようです」(北野氏)という。