青学大、東海大、神奈川大のポイント区間は?
優勝候補3チームの強みを挙げてみよう。
青学大:選手層の厚さ
東海大:スピード型とスタミナ型の選手がバランスよく混在する体制
神奈川大:主力選手の安定感
青学大の場合はここに、経験値、神奈川大の場合は勢いが加わるが、定量的な指標では上記になるだろう。
続いて、優勝争いにおけるポイント区間はどこになるだろうか。過去5大会の内4大会は、総合トップ3のチームが往路で5位以内に入っていることから、往路の展開が分水嶺になりそうだ。中でも要所は1区、2区、5区だろう。
青学大は今季の駅伝シーズンはいずれも1区で出遅れた結果勝利を逃している。選手層の厚さには強みを持っているだけに、箱根でも同じミスを繰り返したくはない。神奈川大は山藤篤司という経験豊富な1区のスペシャリストを擁しており、2区のエース・鈴木健吾との2連打で前半はトップをひた走る可能性が高い。
東海大の課題は2区。12月29日の区間エントリー時点では、前回1年生ながら2区に出走した關颯人が1区。2区には出雲駅伝の1区で区間賞を獲得した阪口竜平が名を連ねた。最長区間の一つであり、各校のエースが集まる2区の出来は、以降に大きな影響を与える。“スピード駅伝”とも呼称させる出雲駅伝では結果を残した阪口だが、箱根路でどこまで対応できるか。まとめると、往路の前半はトップの神奈川大を、青学大と東海大が追うという展開になりそうだ。
そして5区、である。タイム差や順位の変動が起きやすい区間だが、見る限りでは、今のところ優勝候補の中からいわゆる“山の神”が誕生する気配はない。青学大は前回区間8位と無難に走破した貞永隆佑が登録メンバー外となってしまった。神奈川大、東海大も前回はブレーキ区間。つまり、算段が立ちにくい。好走、凡走、鈍走がどのチームに発生するかによって、5区での首位交代劇、あるいは独走に拍車をかけ、逃げ切り態勢が築かれることになるかもしれない。もちろん、逆もまたしかりだ。
往路要所における想定や、復路に残すことができる余力も鑑みて総合的に判断すると、候補3チームの中では、優勝は神奈川大、2位東海大、3位青学大大と予想したい。