自己満足で見栄を張るほど、将来不安は増大する

ニッセイ基礎研究所の北村氏の調査によると、教育費の支出割合が高い人ほどお金が貯まらない傾向があるという(図3、4)。

つまり子供に教育費をかけようとする人ほど、見栄っ張りで、そのほかの支出も増え、老後までに十分な資産形成ができなくなっていることを示唆している。

「調査結果では住宅費のほうが影響は大きかったのですが、教育費については『後で自分が後悔するかもしれない』という親自身の心理的な影響が見られました。老後を見据えて、住宅や教育にかかる固定費は早めに見直しましょう」(北村氏)

住宅費は支出にしめる割合が大きい。だが教育費は割合を小さくしようとすれば、かなり節約のできる項目だ。子供のことを最優先したい気持ちはわかるが、それは本当に子供のためなのだろうか。自己満足の消費にはなっていないだろうか。資産形成も、長い目でみれば子供のためになるはずだ。野放図な支出は控えたほうがいいだろう。

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