「顔表情イメージ」で扁桃体は安定する
うつ・メンタル不調の原因である慢性ストレスは、脳内の感情発生装置である扁桃体(へんとうたい)の慢性興奮によって作り出されます。そして弊社顧問・筑波大学名誉教授、宗像恒次博士の研究では、扁桃体は身体感覚を良好化することによって鎮静化し、うつ・メンタル不調を作り出す慢性ストレスを消失させることができるのです。
春の心地よいお日さまが降り注ぐ中で芝生の上に寝っころがっているとき、気持ちいいなあと言う気分になることでしょう。心地よい日差し、そして気持ちの良い芝生という「快感刺激」によって身体感覚は良好化し、身体からの快感信号が扁桃体に快感感情を発生させるのです。
実はこの時、脳内ではもう一つのシステムが機能しています。「気持ちいいなあ」と感じているとき、脳内では無自覚ですが「好ましい顔表情イメージ」が作り出されているのです。これがうつ・メンタル不調を改善するのに役立つのです。
恋をしたときには相手が実物より「かわいく」、または「ハンサム」に見えるという、「あばたもえくぼ」状態に陥っていることは以前解説しました。このような認知のゆがみが作り出される理由は、恋をした時には「胸がドキドキ」「顔が火照る」などの身体良好感覚に覆われているため、脳内に「好ましい顔表情イメージ」を作り出すためと考えられているのです。この「好ましい顔表情イメージ」のフィルターを通して、相手の顔を見るために相手の顔が実物以上に「かわいく」「ハンサム」に見えてしまうのです。
うつ・メンタル不調、生きにくさを抱えている人は、全身かまたは身体のどこかの部位が非常に緊張しています。そのために脳内には無自覚にも「嫌悪するような顔表情イメージ」が映し出されているのです。このフィルターを通して周りの人の顔を見るので、周りの人が皆怖く、安心できない存在に見えるという「認知のゆがみ」が起きているのです。
身体感覚とは潜在意識を表しこれを良好化することで、「扁桃体」を鎮静化しメンタルを解決することができるのです。初心者にも簡単にできる簡易な方法をご紹介します。