90歳まで稼げる自分だけの「掛け合わせ」を探せ

所属している業界には、たとえば、製造業、ヘルスケア、小売・飲食・生活、金融、建設・不動産、メディア、教育などがあります。

携わっている業務には、新規事業・R&D、経営・管理部門、生産・調達、営業・マーケティング、IT・システム、海外ビジネス、専門職などがあります。

業界×業務という経験の“掛け合わせ”で登録できる仕組みが同社の特徴の1つですが、実は、そのような仕組みとなっている理由として、端羽氏からはこう語ります。

「私自身、物心ついた頃から生涯働き続ける上で必要なことを考えながら生きてきました。これからは人生100年時代と言われますが、まさに90歳まで稼げる自分でいるためにはどうしたら良いかを考えてきたのです。大学を卒業してすぐに子どもを出産したこともあり、子育てをしながら働き続けるために普通の人より工夫する必要もありました。MIT(マサチューセッツ工科大学)に留学をしたときに、“掛け合わせ”によって、ブランディングすることが重要であると教えてもらったことがキャリアのヒントとなりました。私の場合は、今まで勤めてきた業界や業務の内容から、金融×会計、事業会社×金融などを軸に掛け合わせをしながら、キャリアをつなげることを考えて生きてきました」

雑誌「プレジデント」(2016.8.1号)より。端羽氏は東京大学卒業後、ゴールドマン・サックス、日本ロレアル、MIT、投資ファンドを経て、ビザスクCEOに就任。

自分の今までのキャリアを振り返り、“掛け合わせ”という発想で自分自身の経験やスキルを整理してみることは、副業の準備を含め今後のキャリアを考える上で参考になるのではないでしょうか。

好むと好まざるとにかかわらずやってくる、「人生100年時代」。端羽氏が語るように、「90歳まで稼げるスキル」を備えるためにも、副業の経験値を今から高めることが必要かもしれません。

 
▼副業をすると、自分史上最高の自己研鑽を積める

【2:副業を通じて得られるさまざまな経験】

経済産業省の「平成26年度兼業 ・副業に係る取組み実態調査」によれば、副業を行うメリットについて、「将来の起業に向けて準備ができる」「副業が物事の視野を広くしてくれる」「本業とは異なるスキルが身につく」「社外の人脈が広がった」など、自己研鑽につながるという意見が多いことが特徴として挙げられています。

端羽氏もこう語ります。「人に感謝されてうれしかった、経験の棚卸しができてよかったという声を多く頂きます。副業を契機に本業でさらに頑張れるようになったという方もいらっしゃいます」。