一生独身の会社員の「損益分岐点」は、75歳
【パターン1】自営業・自由業者(国民年金のみ)
●60歳までの支払い保険料=1万6490円(平成29年度価格)×480カ月(12カ月×40年)=791万5200円
●年金受給額(満額)=77万9300円(平成29年度価格)
●元が取れる年数=791万5200円÷77万9300円≒10.156年→約10年1カ月
元が取れる年数は、約10年1カ月。現時点では、年金の受給開始年齢は65歳となっているため、75歳まで生きて受け取れば元が取れる。10年と聞けば、今、年金支払いを滞納している人も払っても良いかな、とちょっとは考えるだろうか?
【パターン2】一生独身会社員(国民年金+厚生年金)
*月収はボーナスを含む30万円で試算
●60歳までの支払い保険料=5万4546円(30万円×18.182%*)×480カ月(12カ月×40年)=2618万2080円(全額)
●本人負担分(会社負担分と折半)=2618万2080円÷2=1309万1040円
●年間受給額=77万9300円(国民年金)+78万9264円(厚生年金:30万円×5.481/1000×480カ月))=156万8564円
●元が取れる年数=1309万1040円÷156万8564円≒8.345年→約8年3カ月
*18.182%……一般被保険者の場合の厚生年金保険料率(平成28年10月1日~平成29年8月31日適用)(以下同)
会社員の場合、国民年金と厚生年金の二階建てで年金が受給できるため、元が取れる年数は約8年3カ月で、73歳まで生きて受け取ればクリアできる。なお、厚生年金保険料は、改正によって複雑な計算が必要なため、保険料は概算で試算している。