「水泳は脳の空間認知脳を鍛え、図形に強くなる」

約10数年後に晴れて東大生となる小学生たちは、水泳という習い事を通じて負けず嫌いの性格となり、きっと勉強も頑張ったに違いない。となると、親としてはどうしても気になるのが水泳と知能アップとの相関関係だが、一般的にはこのように考えられているようだ。

<子どもの神経系の発達は3歳がピークとなります。この時期に水の浮力を使って自由に体を動かして遊ぶことは、脳の空間認知能を鍛えることにつながります。したがってスイミングには空間認知能を鍛え、スポーツ万能の子どもが育つだけではなく、算数の図形問題が得意になるなど、頭の発達にも非常に良い効果があると言われています>(イトマンスイミングスクールHPより)

水中の3次元的な動きが、算数の図形問題に対処する能力を鍛えている、ということなのか。

また、オーストラリアのグリフィス大学の教授が5歳以下の子供約7000人を対象に3年間かけて取ったデータによれば、スイミングに通う子は同年代の子に比べ、親の収入などに関係なく成績がよかったという。さらに、数学関連の問題でも高いスコアをマークするだけなく、自己表現力に優れ、読み書きや計算力でも高い能力を示したという。

高校・大学(東大)で水泳部に所属していたある脳外科医は、スイミング時の水の感触や浮力などが、脳内に神経伝達物質のドーパミン、βエンドルフィン、セロトニンなどの分泌を促すことで癒し効果をもたらす、と水泳の専門誌に発表している。

実を言うと、東大生に聞いた小学生時代の習い事ランキングの2位は、楽器系だった。

1位水泳と2位楽器に共通するのは、正しい姿勢。一般に姿勢のよさは頭脳への血流をよくすると言われている。こうなると、我が子の習い事を水泳や音楽系にすれば、ぴしっと姿勢もよくなり、おまけに東大合格への道も開けるかも、と期待したくもなるが、東大生は小学生時代に学習塾の「公文」に通っている率も高いとの報告もある。また、複数の習い事(勉強系含む)をしたほうが頭のいい子が育つという専門家もいる。

結局のところ、言えるのは東大への切り札的習い事はわからないということ。よって、あれもこれもやらせようと親が欲張ってもしかたがないということ。子供本人が楽しめて達成感や自己肯定感を味わえるような習い事をするのが一番ということなのだろう。

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