かつて、満州国の首都・新京(現中国の長春)には日本、中国、朝鮮、モンゴル、ロシアから厳しい選抜を勝ち抜いた若者が集った最高学府があった。「建国大学」である。著者は、そこに学んだスーパーエリートたちの夢と挫折を追った。
三浦英之(みうら・ひでゆき)
1974年、神奈川県生まれ。京都大学大学院修了。朝日新聞記者。 東京社会部、南三陸駐在などを経て現在、アフリカ特派員(ヨハネスブルク支局長)。本書で第13回開高健ノンフィクション賞を受賞。
1974年、神奈川県生まれ。京都大学大学院修了。朝日新聞記者。 東京社会部、南三陸駐在などを経て現在、アフリカ特派員(ヨハネスブルク支局長)。本書で第13回開高健ノンフィクション賞を受賞。
「小さな物語を積み重ねることで、大きな時代を描き出せないかと私は思っています。一人ひとりの学生の取材を通して、建国大学の全体像が浮き彫りになってきます。学内では、五民族の学生が寝食をともにしていました。彼らには、戦時下であるにもかかわらず言論の自由が付与され、毎晩のように民族協和について議論を戦わせていたのです」
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(永井 浩=撮影)


