「企業カラー」という言葉があるように、どの会社にも、その会社らしさというものがあります。そして“らしさ”を体現するような社員の中に、その会社“らしくない”人が混じっているものです。もし部下として“らしくない”社員が配属されたら、あなたはどうしますか?

あなたは、その企業らしい人」?

同じ組織に属していても、その組織に不平不満がある人と、まったくそんなことはない人がいます。不満にもいろいろありますが、その組織にとってあたりまえのことがすんなりと受け入れられない、いわゆる「その組織らしくない人」によるものが、どこでも多かれ少なかれ存在します。

こう書き出すと「何を当たり前のことを書いているのか」とお叱りを受けそうですが、通常、組織を編成する場合、その任務を請け負う人は、なるべくそういうことが起きないような組織作りを心がけます。組織の中でもめ事が起こる、不平不満がたまるという状態に、良いことなど一つもないからです。

採用時には適正検査などを導入することで、個人が持つ資質を懸命に把握しようとしますし、内定までに何度も面接を繰り返すことによって、一緒に働くメンバーが違和感を持たないような人材を選抜します。慎重にフィルタリングすることにより、組織の中でコンフリクト(衝突)が起きないように最大限の配慮を行うのです。

歴史のある企業だと、その企業のカラーが鮮明にあって、社名を言うだけで「あー、確かにあそこの社員って感じがするよ」とか「うーん、あの会社っぽくない人だね、君」と、評価されるくらいです。このように、企業は社員の粒を揃えることに対して意識しています。

そんな中で、あなたが、もし自分の所属する組織に対して違和感を持っているとしたら、その違和感はとても正しいものかもしれない、という話をまずはしたいと思います。

「あれ、もしかして私、会社の雰囲気から浮いてる?」もしそんなふうに感じるとしたら、その感覚はあながち間違いではないかもしれません。