チーズ消費量が過去最高を更新!

みなさんは「チーズ」と聞くと何を思い浮かべるでしょう? スライスチーズやいわゆる「6Pチーズ」のように昔からなじみ深いものを想起する人もいれば、モッツァレラやゴルゴンゾーラなどワインのお供にぴったりな輸入チーズをイメージする人もいるでしょう。あるいは、ピザやチーズケーキなど、チーズを生かした料理やデザートを連想するかもしれません。

農林水産省が6月に発表したデータによれば、2015年度の国内のチーズ消費量は32万519トンで過去最高を記録したそうです(前年比7.5%増と大幅な伸び)。要因はいくつか挙げられますが、ベースとして大きいのは外国産チーズの価格が比較的低位で安定しており、国内メーカーや流通業者が積極的に輸入したことです。

消費が増えたというのは、私たちの生活にチーズがどんどん浸透していることにほかなりません。外食の世界では、この数年「バル」や「ビストロ」と呼ばれるようなカジュアルにワインを楽しむ店が増えていますが、それらの店では当然のようにチーズそのものや、チーズを使った料理が提供されています。

また家庭内においてもチーズは存在感を増しているわけですが、そこにはパン食の広がりが大きな影響を与えているはずです。総務省の家計調査のデータによれば、2人以上世帯において、パンの消費が米を上回ったのは2011年のことです。同年の年間支出額は米の2万7425円に対してパンが2万8321円となったのです。

その後、多少の揺り戻しもありましたが、2015年はパンが米を7500円以上も上回っています。ちなみに米に対する支出額はこの10年で実に3割も減少しているのです。パン自体は微増傾向が長らく続く一方で、米は大きなダウントレンドというのが両者の傾向です。