40歳近くも年の離れている者同士が集まり働く会社組織。当然、いつの時代でも世代間の軋轢は起きる。そこで、世代間の価値観のズレを解消すべく、各々の世代のメンタリティーと扱い方を探ってみた。
「ゆとり世代」目安の年齢:25歳(1990年生まれ)
[世代概要]
おおむね1987~96年生まれ。「新人類ジュニア」とも呼ばれる。昭和の好況期を知らず消費意欲も低め。幼少期からパソコンが家にあった世代。この下が「さとり世代」。
[参考データ]
1990年出生数:1,221,585人
2013年大学卒業人数:558,853人
日経平均(2013年12月終値):16,178円
2013年新入社員のタイプ名:「ロボット掃除機型」=一見どれも均一的で区別がつきにくいが、部屋の隅々まで効率的に動き回り家事などの時間の短縮に役立つ(就職活動期間が2カ月短縮されたなかで、効率よく会社訪問をすることが求められた)。しかし段差(プレッシャー)に弱く、たまに行方不明になったり、裏返しになってもがき続けたりすることもある。能力を発揮させるには環境整備(職場のフォローや丁寧な育成)が必要。
※新入社員のタイプは日本生産性本部の発表による
ゆとり世代はネーミングにインパクトがあるせいか、やり玉にあげられやすく、彼ら自身もそのレッテルを非常に嫌っている。ゆとり教育で能力が低いという悪評は本当のところ、どうなのだろうか。
「リーマンショック後、仕事のやる気のない新人が増えているという声がありましたが、ここ何年かは新人の意欲は高いし、真面目だし、勤勉だと聞きます。一方で、仕事ができるのかというと、言われたことはできるが主体性がない、打たれ弱いといった評はポスト団塊ジュニア世代と同様です。新しいことにチャレンジしない。ちょっとでもリスクがありそうだとリスクを取りにいかない。『リスク回避性が高い』のです」