学歴不詳率 最低は福井、最高は東京

なお、不詳の割合は年齢によって違っています。上記の3項目の不詳率を年齢層別に出し、それらをつないだ折れ線を描くと、図2のようになります。不詳率の年齢曲線です。

不詳率は若者で高くなっています。

3項目とも、ピークは20代後半です。若者ほどプライバシーに対する意識は強いでしょうから、この傾向は頷けます。20代前半で低いのは、この段階では親同居者が多く、世帯主の親が回答するためと思われます。このグラフから、啓発を重点的に行うべき層が見えてきますね。

また、地域による違いも大きくなっています。

2010年の学校卒業人口の学歴不詳率を都道府県別にみると、最低の2.8%(福井)から最高の27.8%(東京)まで、10倍近くもの開きがあります。大都市の東京では、4人に1人が学歴不詳(≒回答拒否)であると。2位は大阪の19.2%、3位は京都の16.6%、4位は神奈川の16.5%というように、学歴の不詳率は都市部で高くなっています。

プライバシー意識の差もあるでしょうが、都市部では単身世帯が多いので、世帯主が世帯員の分をまとめて回答することが少ないためかもしれません。あるいは、外国人が多いという理由も考えられます(外国人も調査対象)。