“台風の目”ZARAのアマンシオ・オルテガ

2016年のトップ・スリーは、ダントツの1位がビル・ゲイツ750億ドル(約8兆5000億円)で、2位がアマンシオ・オルテガ670億ドル、3位がウォーレン・バフェット608億ドルだった。前年2位だった「メキシコの通信王」カルロス・スリムは、ラテン・アメリカ最大の通信会社「アメリカン・モービル」の業績不振が響いて、500億ドルで4位に落ちた。

アマンシオ・オルテガは、「ファストファッション」の世界的人気ブランド「ZARA」で知られるスペインのアパレルメーカー「インディテックス」の創業者で、日本の「ユニクロ」の前に立ちはだかる強力なライバルだ。ユニクロを展開する「ファーストリテイリング」の柳井正社長は日本人トップ。資産額は146億ドルで世界ランク57位だった。ソフトバンクの孫正義は、資産117億ドルで日本人2位、世界ランク82位である。

一方、スウェーデン発のファストファッション「H&M」の総帥ステファン・パーションは208億ドルで32位。「ファッションは、時代の流行と不即不離の関係」にあり、これら3社の繁栄は「世界的なファストファッションブームのおかげ」であり、いつまでも続くと楽観視できる保証はない。

2016年版の主な特徴にも、簡単に触れておきたい。

ビリオネアは世界に1810人で、総計6兆4800億ドル(約739兆円)。国別の人数は、(1)アメリカ540人、(2)中国251人、(3)ドイツ120人、(4)インド84人、(5)ロシア77人、(6)香港64人、(7)イギリス50人、(8)イタリア43人、(9)フランス39人、(10)カナダ33人、(11)スイス32人、(12)ブラジル31人、(13)日本27人……と続く。日本は前年より3人増の27人で世界13位だが、背後には台湾25人が迫っている。ビリオネア数を「国力を示す一種の指標」と考えると、アメリカや中国とは天と地ほどの開きがあり、寂しい限りだ。GDP世界3位の日本の国力とは、こんなものなのか。