【みうら】飲み屋で「ああ、思ってた通りの人ですね」とか言われると、それはもう残念ですよね。
【為末】急にアスリートの集まりで飲んでみたりするというのはどうですか?
【みうら】あ、それはいいですね(笑)
【為末】「みうらじゅんって実はアスリートの友だち多いらしいよ」とか。
【みうら】そういうほうが断然面白いですよね。為末さんはどうなんですか?
【為末】僕もパブリックイメージとあまりずれてないですね。以前、事務所に入っていたことがあって、すごくちゃんとしたパブリックイメージを作ってくれたので、少しちゃんとしすぎたかなというところはあるんですけど。僕らの場合はそもそも、すごく高いところからのスタートじゃないですか。「アスリートは一年中ちゃんとしている」みたいな。
【みうら】やっぱりスポーツは聖人君子的なイメージがあるからですかね。だからとたんに下着なんかを盗もうものなら、一気に落ちる。そのギャップが激しくて、こちらは見ていてちょっとうらやましいですけどね。ちょっとしたことでもギャップが起こるわけだから、「おいしい」ですよ。
【為末】ちょっと前に僕もツイッターで炎上しましたけどね。「がっかりしました」とか「間違ってはいないけど、為末には言ってほしくない」とか言われて。
【みうら】正論ってウケないんですよね、やっぱり。面白くないじゃないですか。だから正論はブームにはならないんですよ。
【為末】求められてない、というのもありますね。
【みうら】「それを言っちゃおしめえだよ」的な、寅さん的なことがあるんですよね、正論って。
【為末】「みんな感動するようなフォーマットになってるんだから、そこでひっくり返すんじゃないよ」と。