「すべて勝ちにいく」
サンウルブズを率いるのは、元ニュージーランド代表フッカーのマーク・ハメットヘッドコーチ(HC)。「日本の礎を築きたい」と厳かに言った。
選手を見ると、W杯に出場した日本代表メンバーが10人、さらにスコッド(代表候補)5人と、ほぼ半数が日本代表の編成とだぶっている。堀江翔太主将ほか、大野、山田……。平野翔平(東海大―パナソニック)、具智元(拓大)ら、若いプロップも選ばれている。
堀江は力強く宣言した。
「最初から白旗を上げるようなことはしない。すべて勝ちにいく気持ちです」
リーグ開幕戦は2月27日、東京・秩父宮ラグビー場でライオンズ(南アフリカ)と戦う。未完のサンウルブズの挑戦が始まる。
松瀬 学(まつせ・まなぶ)●ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、同大卒業後、共同通信社に入社。運動部記者として、プロ野球、大相撲、オリンピックなどの取材を担当。96年から4年間はニューヨーク勤務。02年に同社退社後、ノンフィクション作家に。日本文藝家協会会員。著書に『汚れた金メダル』(文藝春秋)、『なぜ東京五輪招致は成功したのか?』(扶桑社新書)、『一流コーチのコトバ』(プレジデント社)、『新・スクラム』(東邦出版)など多数。2015年4月より、早稲田大学大学院修士課程に在学中。