手帳を活用できなかったり、使いこなせなかったりする大きな理由の1つに「携帯性」の問題があります。たとえば、外回りの仕事が1日の大半を占める営業マンが、気に入った手帳を持っていたとしても、分厚くて大きいものなら、使いものにならないかもしれません。これは、スーツのポケットに入らないものや、鞄に入れて持ち歩くにはかさばったり重かったりすると、携帯するのが煩わしくなり、そのうち使わなくなる可能性が高くなるからです。
このように、いくら気に入った手帳だったとしても、サイズや重さの問題で携帯しなくなることはめずらしくありません。ならば極薄やミニサイズの手帳を使えばいいのですが、これらの手帳にメリットを見出せず、敬遠する人は意外といます。
今回は、極薄・ミニサイズ手帳を使うメリットは何かについて、お薦めの手帳を紹介するとともに触れていきます。自分に合った手帳は、極薄やミニサイズのものだと気づく人も結構いるかと思いますので、ぜひ手帳選びの参考にしてみてください。
有名手帳メーカーの「マンスリー」が定番
極薄手帳といえば、スーツの胸ポケットにも入る、有名手帳メーカーの「マンスリー」のものがスタンダードです。これでもあまりメモしない人なら、十分に役に立ちます。
私の場合、重要な仕事の段取りやアイデアを煮詰めるときは、ほかの小型ノートで行いますが、日々の仕事やプライベートの予定の管理などは、極薄の手帳「NOLTY アクセスマンスリー3」(日本能率協会マネジメントセンター)を使っています。
この手帳の構成は、見開きマンスリーの次のページが見開きのメモで、このセットが12月から翌年の1月まで続き、2月、3月はマンスリーのページのみで、このほかメモページが横罫6ページ、方眼罫9ページ、「年間計画表」が6ページついているだけです。それでも、私はすべてのページをフル活用し、仕事やプライベートに役立てています。
有名手帳メーカーのものなら極薄のマンスリー手帳といえども、スケジュールのレイアウトや紙質がしっかりしていますので、気に入ったものを選べばいいでしょう。
このほか、極薄手帳でお薦めしたいのが、ハードカバー、ポケットサイズ、耐水性を追求した「tryst rams」(コクヨ)です。50年以上ものロングセラーを誇る「測量野帳」から生まれた手帳で、メインとなるスケジュールがマンスリーのもので32ページしかない手帳なため、スーツの胸ポケットに入れても出し入れのしやすさは抜群。立ったままでもメモしやすく、雨が降っていても屋外で安心して使えます。
携帯性の問題で、手帳が活用できていなかったり、続かなかったりする人は、これらの薄型マンスリーの手帳を使ってみるのも手です。薄い分、ルールを決めてすべてのページを使うよう心がけるだけで、活用できるようになるかと思います。
出先での使いやすさなら「モレスキン」
外回りの仕事が多く、電車のなかなどの移動中にも手帳を確認したり、メモしたりすることがよくある人は、「12カ月ウィークリーダイヤリー ハードカバーPocket」(モレスキン)がお薦めです。カラーバリエーションが豊富なので選びやすいかと思います。
90×140ミリのミニサイズなので、スーツの胸ポケットにすっぽりと収まります。また、ハードカバーでしっかりしたつくりなので片手でも持ちやすく、立ったままの状態でもメモしやすいのも大きな特長です。これなら出先で電話がかかってきても、サッと取り出して確認したり、メモしたりすることができます。
さらにゴムバンドつきで、しっかり手帳を閉じることができるため、無造作に鞄に放り込んでもページが破れたり、よれよれになったりすることがありません。裏表紙の内側にポケットがついているため、予備の名刺などを入れておけるのも便利です。