大前氏の朝は早い。毎朝4時に起床し、世界の500記事をチェックし、NHKBS放送で海外のニュースを視聴する日々を送っている。膨大な情報の中からどのような点を見つけ、行動を起こしているのか。

「すべてゼロから考えたらいいさ」

フレームワークを用いたアプローチは、大前流の問題解決の典型的な手法だ。私に「気づく力」があるのかどうかはよくわからないが、そういう錯覚を与えているとしたら、その源泉はフレームワーク(を作る)力にあると思う。

「大前さんはどうしてそんな新しいアイデアが出てくるんですか」とよく聞かれるが、自分では「新しいものを生み出している」という意識はほとんどない。

私の場合、何か閃いて新しい発想を得るわけではない。自分自身に質問を投げかけて、それを解くための具体的なフレームワークを作り、それに沿って端的かつしつこく、頭の中で問題解決法を構成して出てくるものにすぎない。問題解決のための論理的思考を血肉になるまでとことん鍛練した結果、どんな物事や現象を見ても、すぐに解決方法が見つかるようになった。これは後天的なものである。