どの山に誰とどうやって登るのか

リーダーシップは、チームで仕事を成し遂げるために、そして会社で昇進、昇格していくためにも不可欠な能力です。企業のトップはしばしば「これからは君たちがリーダーシップを発揮してほしい」などと社員に熱く語りかけますし、多くの企業、組織で、「リーダー研修」「リーダーシップ研修」が行われています。

しかし、これほどリーダーシップが求められている割に、求められているリーダーシップの中身がなんとも曖昧です。「あの人、仕事はできるけど、どうもリーダーシップに欠けるんだよな」などと、業務遂行能力とはまた別の能力、人間力や資質のようなものだと思われている節もあります。組織内で活躍していくためには非常に重要な能力であるにもかかわらず、その能力を測る方法も特にないようです。

いったい、リーダーシップとはなんでしょうか? そして、リーダーシップは研修で身につけることができるのでしょうか。今回は、リーダーシップについて考えたいと思います。

学問的には様々な定義がありますが、僕が最もしっくりきた定義は、ヤフーの宮坂学社長が、かつてお使いになっていたメタファです。曰く「リーダーシップとは山登り」である。宮坂社長の慧眼に敬意を表し、この記事では「山登り」のメタファでリーダーシップを考えてみましょう。