誰しもに平等に与えられた24時間なのに、何倍もの利益を生み出す人がいるのはなぜだろう?
業界リーダーたちのタイムマネジメント術を探る。
無休の経営判断を24時間アシスト体制
「企業の経営者は、24時間、年中無休で常に自社の課題について考えている。企業コンサルタントとして経営者に伴走している以上、同じマインドセットでいたいと思っています」
そう語るのは、ボストンコンサルティンググループでパートナー(一般企業の役員に相当)を務める平井陽一朗氏。主に大手企業のコンサルティングに携わる。言葉通り、彼のスケジュールは分刻みでびっしり詰まり、2台持ちの携帯電話も「オフにすることがあるのは、プライベートの携帯のほう。仕事の携帯は、週末でも電源を切ることはありません」と笑う。
基本的に1人1つのプロジェクトに携わるコンサルタントとは異なり、パートナーともなると複数のプロジェクトで重要な意思決定を担う役回りだ。どんなに過密なスケジュールの中でも、ここぞというときには動けるように各プロジェクトの進捗状況は常に把握。さらに、個別の相談も頼まれれば30分単位でスケジュールに組み込んで話を聞く。
「必要なときに私の予定が取れないことがないように、メンバーにはクライアントと会う前に、最低2回の社内ミーティングを取るように言っています。
すると、メンバーもアポイントから逆算して準備ができるし、私のほうも予定が立てやすい。会議が始まったら1時間1本勝負。思いついたことなどは事前に自分にメールするなどしてメモしておき、会議は必ず何を決めるのかを明確にして生産的な時間にします」