ファーストクラスの客室乗務員(CA)として多くの成功者を見てきた人財育成コンサルタントの美月あきこ氏は、「経済力と人間力を備えているお客様は地味だけれどよい品をお持ちでした」と共通点を指摘する。「持ち物で自己主張する必要がないのだと思います。派手な財布やシステム手帳を持ち歩くこともないですね」。

美月氏自身の財布はグッチの長財布だが「いただきもの」。そして現金主義。

「CA時代はカード1枚持ってフライトに出て、現地で際限なく使うということもありましたが、今は使った金額が目で確認できる現金払いです」

CA-STYLE代表●美月あきこさん
「ファーストクラスに乗る人の財布は、二つ折りでシンプル。派手なブランドは持ちません」

「ファーストクラスに乗るような成功者は小物で自己主張はしない」と語る美月さんの財布は、グッチの「いただきもの」の長財布。10年以上使っている。現金主義で月初に20万円を新札(お祝い等で包むことがあるため)で入れて減ってきたら補充する。クレジットカードは出張などでマイレージがたまるときだけ使う。財布には切手やアイデアを書き留めるメモ用紙も。
 

成功者の社交場である銀座のクラブ、ル・ジャルダンの望月明美ママも美月氏と同意見だ。「組織で出世されているお客様の財布は黒か茶色の目立たないものですね」。銀座はツケかカード払いの世界なので、ことさら札束太りした財布を誇示する客もいない。望月ママ自身も日常品は別にして「現金はほとんど使いません」。

銀座ル・ジャルダンママ●望月明美さん
「成功されている方は、派手でない財布をお使いです」
一時に比べても、店の客の財布は「目立たない黒や茶色が増えた」というママ自身の財布はゴヤール。客とのプレゼント交換でいただいたそう。美容院などはツケがきくので現金はあまり持たないし使う機会も少ない。カード類は主に使うアメックスと予備のスポーツジム用VISAにとどめポイントカードは持たない。カード伝票やレシートは財布の中に入れておき、増えたら出して専用の箱へ移す。