r > gに対するマクロ的な解決策の一つは「国による富裕層への課税強化」である。では、“個人的”な解決策は、どのようなものになるだろうか。

フランスの経済学者トマ・ピケティが大ブームとなっている。彼の著書『21世紀の資本』は分厚い経済書であるにもかかわらず、米国を中心に、世界中で異例のベストセラーとなった。

『21世紀の資本』がこれほどの話題になったのは、ピケティが膨大な歴史データを駆使して、富を持つ人とそうでない人との格差が拡大しているという事実を明らかにしたからである。