副会長枠を減らす意味とは

日本経済団体連合会(経団連)は、団体の歴史始まって以来ともいえる役員人事、機構運営に大ナタを振るう。昨年6月に就任した榊原定征会長(東レ会長)にとって初の“組閣”となった役員人事で、先に18人の副会長枠を16人に減員したのに加え、今度は財政や税制、経済政策をはじめ各分野の政策提言をまとめる「政策委員会」の数を大幅削減する。

榊原会長が6月2日開催の定時総会で就任2年目を迎えるのを機に、役員のダイエットと政策委のスクラップ・アンド・ビルドで、「榊原カラー」を鮮明に打ち出す。政策委の再編は、今年1月策定した2030年の日本の姿を見据えた将来ビジョンを着実に実行するのが狙いだ。

具体的には現在40超ある政策委を10程度減らし、名称もビジョンの課題に合わせて見直し、全面的に再編する。総会で正式決定する。政策委は歴代会長が重要テーマに据えた政策課題のために設けた例もあり、その数は膨らんだままだった。このため、複数の委員会で検討内容の重複もあった。その意味で、ほぼ四分の一の削減は「経団連が始まって以来」(事務方)の機構変革といえる。

これに先立つ副会長枠の削減にしても、2002年5月に旧経済団体連合会(経団連)と旧日本経営者団体連盟(日経連)が合併して現在の経団連(日本経済団体連合会)が誕生して以来、14年目にして初の実質的なダイエット人事となる。減員はわずか2人ながら、これまで定員を増やしてきた経緯や、「経団連銘柄」と呼ばれる特定の企業や業界が「指定席」としてきた枠を減らす意味は、減員の数以上にインパクトが大きい。

減員の一因としては、2期4年の任期を満了し、6月の総会で退任する副会長が全18人中の4割超の8人といういびつな人事構造が挙げられる。これは、2団体合併後も副会長枠の整理が手つかずだった事実を物語っている。