「恐竜」と呼ばれる女性たち
当社にはグローバル規模で開催されるリーダーシップ・プログラムが定期的にあり、それは私にとって長く働いてこれた理由の1つになったと思います。
なかでも、2012年と13年に参加したプログラムはとても刺激的でした。若手のMDがアクセンチュアのグローバルのCEOと直接話して社内プロジェクトなどを提案できるプログラムです。ヨーロッパ、アメリカ、中東、アフリカなど世界中から50人ほどが集まり、アジア・パシフィック地域からの参加者は少数でした。任期は2年で、年に2回召集され、2~3日かけて集中的に討論します。
私が参加したときは女性リーダーシップ育成のキャンペーンがあって比較的女性の参加者が多く、50人のうち3分の1ほど女性がいました。金髪の人、民族衣装を身につけている人、イスラムのヒジャブを被った人など、見るからに多様な人たちの集まりでした。
自分よりポジションの高いシニアの女性から、長いキャリアを築きながら集中力を切らさない方法や、活力の維持の方法を聞いて感心することが多々ありました。自分たちのことを「ダイナソー(恐竜)」と呼ぶような迫力のある女性の先輩たちと議論すると、私が一生懸命に主張しても、途中から恐竜たちの反論に圧倒され、「はい。そうですね」と丸め込まれてしまいます。「私ってまだまだだな」という気分でしたが、こういう状況ではこう話すと説得力があるのかと大変勉強になりました。
取材・構成=Top Communication 撮影=向井 渉