IT企業のマユカさん(30歳)は育休から復帰したばかりのマネジャー職だ。子供をもった女性は現場から退き、管理職コースからははずれることが多いので、社内にロールモデルはまだ少ない。マユカさんにとって、3人の子供をもつ40代の女性管理職がメンターだという。
「男性上司が育休中に資格を取れとはっぱをかけてきたときに、その女性上司が一蹴してくれました。『産んだ直後は体力も時間もないんだから、そんなこと考えず、子育てに集中して。でも会社のメールは入れてもらって、復帰したときに情報漏れがないようにしてね』って」
出産前は24時間仕事に捧げていたので、育休から復帰したばかりのときは、モチベーションも落ちる。
「今がすべてじゃない。キャリアは長い目で見て考えて」というアドバイスをもらった。帰宅後、夜7時から10時は子供に集中し、子供が寝てからメールを開いて夜中の3時ぐらいまで仕事をする今のスタイルも、メンターを見習って徐々に身に付けたものだ。普段は夕方5時に帰っても、週に1日は残業デーとして遅くまで仕事をすることもある。子持ちの管理職は惜しみなく知恵を出し合い、励まし合う態勢ができている。
女性管理職の数を増やすことが急務とされているが、金太郎飴のような男性上司に代わり、個性的な女性上司たちが進出することで、日本の会社に新しい働く文化が登場するかもしれないと期待している。
●「ヤバい女上司」のタイプ ワースト3
1. ヒステリーで、愚痴や悪口が多い
2. 女を前面に出して男に甘える
3. 実力で出世していない
●「イケてる女上司」のタイプ ベスト3
1. 穏やかで、愚痴や悪口を言わない
2. 部下を人として見る、細かく目を配る
3. 女性ならではのアドバイスをする