出産&育児本能が仕事を早くする?
男性がなかなか頼んだ仕事に着手しないでイライラしてしまう、と感じる女性は多いようです。確かに男性に比べると女性は計画的にきちんと仕事をこなしていく人が多いですね。
その理由として、女性は男性に比べて「不安になりやすい」ということがあげられます。女性は安心感の源になる物質であるセロトニンの脳内合成能力が平均で男性の52%しかない。セロトニンが少ないと不安感が強くなるため、より現実主義的で先々のリスクを正確に見積もり、できることを先延ばしにしないのです。女性には出産と子育ての本能が備わっていますが、歴史的にあまり楽観的になりすぎず、常に危険に対処しようという傾向が強い女性の子供が生き残ってきたゆえです。ただし、セロトニンが少なすぎると鬱病を発症したり、極度の不安にさいなまれてまったく動けなくなってしまったりするので要注意です。
一方、男性はセロトニンの合成能力が高い。つまり楽観的なので「今日できることは明日でもいい」などと思ってしまい仕事や頼まれた用事などをすぐにやらない傾向があります。
また、男性は女性よりも前頭葉が発達しているので物事を論理的に考え、「締め切りはまだ何日も先なのに、どうして今すぐやる必要性があるのか」などと考えてしまうのです。逆に、女性は論理より恐怖感や共感に関係する情動性の領域が活性化しているので、「確かに締め切りはまだ先だけれど、何か突発的なことが起きたり、仕事相手に迷惑をかけたらいけないから」と不測の事態を考えてコツコツと準備します。そうした女性から見ると、男性ののんびりとした態度や切羽詰まらないと行動しないという問題は理解に苦しむもので、ビジネスの現場や家庭内で衝突のもとになりがちです。