MARCHで志願者が増えたのは法政大のみ
今年の志願者数は9万4808人で全国第5位。昨年に比べて5761人、6.5%増だった。MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)と呼ばれるグループの中で、志願者が増えたのは法政大だけだった。また、内訳をみると15学部中、志願者が減ったのは3学部にとどまった。こうなった大きな理由が入試改革だ。全学部が同日に入試を行うT日程入試で、他学部との併願を今年から認めた。そのため、志願者が増えた。
法政大は改革に積極的な大学として知られる。99年に国際文化、人間環境の2学部、00年に現代福祉、情報科学の2学部、03年にキャリアデザイン学部、07年にデザイン工学部、08年に工学部を理工学部に改組・再編、生命科学部、GIS(グローバル教養学部)、09年にスポーツ健康科学部を新設している。
改革の始まる前、98年には6学部しかなかったのが、今では15学部にまで増えている。この間、夜間部を廃止し、各学部の学科増設や再編も行われた。
キャンパスは東京の市ヶ谷、多摩、小金井の3つに分かれている。キャンパス再開発にも力を入れ、各キャンパスに新校舎が次々と建設されている。キャンパスが分散しているため、通学圏はかなり広範囲にわたっている。そのため、大学合格者高校別ランキングには、1都3県のさまざまな学校が出てくるのも特徴だ。ベスト20を見ると、埼玉5校、千葉6校、神奈川5校、東京4校となっている。
今年のランキングでは、3年連続で桐蔭学園がトップとなった。2位は昨年の6位から合格者が32人増えて119人となった山手学院。1、2位を神奈川勢が占めた。昨年2位だった千葉東は31人減って60人で53位に後退し、大宮開成が4位から3位に順位を上げた。
東京トップは4位の国分寺で、合格者が48人増えて102人となり、昨年の35位から大躍進を果たした。5位は川越東。川越東は中学のない高校単独校で、大学合格実績は高い。